作家プロフィール

アネット・ワヤ・ユーイング

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「ワヤ」はチェロキー語で「狼」の意。サザン・チェロキー族およびテキサス州公認インディアン集団に属する彼女だが、本人は自分のことを、生命あるものすべてで成り立つ「ひとつの共同体」の一員だととらえている。

職業としての肩書きは多岐にわたる。数年前まで大学教授として主に美術を教える傍ら、自身も画家・デザイナーとして創作活動を行っていたが、Earth Literacy(地球と対話する感性を養い、必要な行動をとっていく活動)にも深く関わり、有機農法等の実践的な分野でも豊富な知識と経験を持つ。

トーテム・ネックレスを本格的に作るようになったのは、教授職を早期退官し、ご主人のジムさん(チェロキー族のシャーマン)と共にミシシッピ州の小さな田舎町に移住した2〜3年前からだが、依頼者のエネルギー状態を的確に霊視し、その人が必要とするトーテム(=守護神役を務めるパワーアニマル)を探り当て、素材となる石やビーズ等と対話しながら、依頼者にぴったりの芸術作品に仕上げていく特異な才能は、メディスンマンの経験が長いジムさんも、舌を巻く程だ。

先住民の末裔として伝統文化の習得・継承にも熱心に取り組み、長老から「聖なるパイプ」を伝授されている。ただ、真のスピリチュアリティは、組織化された特定の集団や固定化した信念体系とは別物と考える彼女は、今も独自の道を探求していると言っていい。

「できれば、〈空洞の骨〉でありたい」と彼女は言う。自分という乗り舟を通して、「光」がよどみなく流れてくれればよいと願っているのだ。確かに、彼女の作品には、伝統的なインディアンの工芸品とは一線を画する何かがある。作品を手にしたときに感じる言いようのない〈あたたかさ〉は、彼女の控えめな愛と静かな祈りであり、また、彼女を通して伝えられる「光」そのものなのだろう。

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